必殺!傷心カレー

ISSA関連の報道に心を壊しかけた。別に私は熱心なファンというわけではないが、それでも青春時代の一部をDA PUMPに捧げたのは事実で、ファンクラブイベントには計3回足を運び、「if…」までのアルバム(当然PV集も)はすべて所持している。もちろん彼がプレイボーイだということは了承しているし、実際に幾多の美女たちとの浮き名を流してきたことも知っているし、それについては何とも感じていない(ずっと彼女のいないISSAとか気持ち悪い…)。まあただ、AKBのメンバーと寝られたことにショックを受けているわけであり、そういう自分についてさらにショックというか、その、なんというか私も「妙齢の女性」なのだなと思った次第である。とにかくそういうことをひっくるめて最近は暗い気持ちでいる。(あと就職しました。たくさん働いてすぐ仕事終わらせて早く帰っていちばん休む人になるぞ!)

ともかくこれはストレスの解消が必要だということになり、仕事帰りにカラオケ屋に寄ろうと思ったら、夜の料金が思ったより高くて躊躇した。一人カラオケに行きまくっている経験からすると、けっこう一人カラオケって行ってみるまで自分のコンディションがつかめなくて、「なぜオレはあんなムダな時間を…」となるリスクもかなりある。カラオケ屋ってだいたい狭くて絵薄暗くて薄汚いし(シダックスはかなりきれいだけど)、そういう場所にずっと閉じこめられていると調子が狂ってしまうことも多々ある。しかも終わったあとはだいたいのどが痛くなるし…。というわけで、30分500円とか払ってやる娯楽ではないと思うのだ。そういうわけで傷心を抱えて家に帰った。当然、帰ったら私ひとりしかこの家にはいないし、おまけに椅子とストーブを実家に置いてきてあるので、部屋でひとりぼんやりするのが難しい。居場所がないし寒いのだ。前置きが長くなったが、カレーを作った話である。

料理をすると、体と頭を動かしながら火も使うので、「やることがない・寒い・おまけに精神が半分病んでいる」という状況から少しのあいだ脱却できる。しかもカラオケと違って成果物があるのもいい。余談だが、私が自転車好きなのも、労力と成果がほぼ正比例する活動だからだと思う。

高田馬場にあるめちゃくちゃうまいカレー屋であるところの「夢民」っぽいカレーを作ろうと思った。夢民のカレーはしゃばしゃばしていて、あまり煮込まれていない。というか炒められている。ホールトマトとたまねぎ炒めとスパイスあたりがベースと思われるが、わからないから、ちょうどパック半分くらい残っていたブルガリアヨーグルトをベースに加えることにした。スパイスとかは持っていないからカレー粉で代用。ちなみに引っ越してきた日に業務用の店で買ったもの。ヨーグルトのカレーといえば鶏肉を漬け込んで柔らかくするのが常道かと思われるが、半ばベジタリアンのような生活を送っている私の家にそんなものはなく、油揚げをトーストして、肉的なるもの、ということにした。あとは夢民にならってベーコンも入れた。

冷蔵庫と食品庫(というか、キッチンワゴンに根菜やトマトをおいている)を見て、そろそろ限界そうな食材はすべて突っ込むことにした。さつまいもをふかし、大根を角切りにし、あとはこれも夢民にならい、キャベツの外のほうの葉をとっておいたやつをざくざく切った。

その後の手順は下記のとおり。

・にんにく・しょうが・薄切りのたまねぎをバターで炒める。がんばってあめ色(ってもはやカレー作るときにしか使われない言葉じゃないか?)になるまで炒める。

・野菜とベーコンと油揚げを投入して炒める。

・適当なところでカレー粉を入れて炒める。

・なじんできたらヨーグルトとトマト缶を入れる。水も足したほうがいい感じがする…。

・適当に煮詰まったら塩を入れて味をみる。

下ごしらえさえしておけば、というか、具は各自の自由と思うので、炒めるところからは15分くらいで作れる。すべて残り物で作ったわりにはおいしかった。夢民からは離れてしまったが…。

こういうのを「男の料理」(イベントとかアトラクションみたいな気持ちで作る。まあ非日常としての料理)とか言うんだろうけれど、失恋でズタズタになった心を癒すには最強の効果がありました。ちょっとずつスパイスとかハーブもそろえていこう。そういやドラマの「モテキ」で、簡単に説明すると、女性が男性の超汚い家を片づけたあとにルーカレー、グリーンカレーインドカレーと3種のカレーを作るシーンがあったんだけど、材料は全部買い出ししたのかね…。ともかく私もそういう場面でさっと料理して、果ては男殺しカレーなんか作っちゃって、オズの魔法使いで共演した相手の家に泊まる際なんかに役立てたいですね…。