自分の顔の嫌いなところ

水原希子、とても美人だと思うけどどうしても好きになれなくて、あとは井川遥とか井上和香も受け付けない顔で、もう少し言うと、口紅の広告を見るだけでうわっと思って逃げ出したくなる。

それはひとえに私の唇がぽってりと厚く、それを「いい」と思えないからで、だから唇の厚い有名人がきれいだと言われているとなんだか気分が悪い。つやの出る口紅はできるだけ買わない。

きゃりーぱみゅぱみゅがよく、自分が丸顔であごがないことをネタにしていて、「自分にとってはコンプレックスでも人から見ると魅力的なんですよ」とかツイッターでリプライもらったりしているのを見るし、私もそう思う。でもそれは「あごがないのが嫌だ」と思ったことのない人間だけが言えるなぐさめだし、「あごがないきゃりーはかわいい」とは思うけれど、「あごがないきゃりーのことがうらやましい、代わってほしい」とまでは言えないのだった。コンプレックスというのはそういう箇所に宿るものだ。他の人にとってはオプション項目みたいなもんだけど、自分は一生つきあわなければいけない。

唇が厚いのは美人の条件だとはいうし、わざわざ自分の唇にヒアルロン酸を注射する人さえいるけど、そういう人のほうが「唇が厚い人生を自ら選択できるし、選択しないこともできる」という点で恵まれているとさえ思う。

それで、たぶん、好きな相手からほめられたとしてもこういうコンプレックスの呪縛はなかなかとけないし、でも自分の唇がいやすぎで死のうとかくらいまでは思ったことがないから、まあいやだけどこの唇と一緒に生きていくしかない。総合点で自分にいい点あげるしかないと思う。あとは、せめて好きな色の口紅を塗るとか。